背景・課題
- IT資産の再構築と活用を通じた生産性向上
- 研究所で保有する知見・ノウハウの若手への継承やそれを活用した業務効率化
Smart Generative Chat導入の決め手
- RAG(Retrieval-Augmented Generation)に過去の知見・ノウハウを集約し、広範な研究所業務に活用
- Smart Generative Chatは、RAGの精度の高さや機能のバリエーションの豊富さ、新機能が逐次追加される点が高評価
効果
- まだ活用していないデータも活かして研究業務の簡略化を図り、よりクリエイティブな時間を捻出したい
背景・課題
IT資産の再構築と活用を通じた生産性向上を目指しており、特に過去の知見・ノウハウの若手への継承や、感覚的な部分もあった審査業務の効率化が課題だった
Q.
まずは貴社のIT戦略や生成AIに関する意識について教えてください。
A.
総合研究所として研究や開発を行う中で得られたIT資産の再構築と、その活用による生産性向上を目指しています。社内外の環境変化に対応するため、ITの見直し、およびデータの活用方法を検討しており、業務プロセスの効率化を進めているところです。
Q.
生成AI導入以前にあった課題を教えてください
A.
まずは、研究所で保有する知見やノウハウの継承です。これまで研究所で行ってきた毛髪に関連したさまざまな研究や開発の成果や資料を、若い研究員にスムーズに引き継ぎたいと考えていました。また、研究所では自社の化粧品・医薬部外品パッケージの表示等が規制に沿っているか審査を行っていますが、今までは知識が前提ではあるものの感覚に頼っていた部分があったため、過去の審査内容を活かした効率化も課題としてありました。
Q.
生成AIの導入にあたって調査検討時に重点を置いたポイントはありますか。
A.
特にRAGの性能を重視し、他社のSaaS型の生成AIサービスを試したり、Microsoft Azureを直接利用したりしました。Smart Generative Chatはチャンク分割の細かい設定が可能だった点が選択の決め手となりました。
Smart Generative Chat活用内容
過去の知見をRAGに集約、広範な研究所業務に活用
Q.
Smart Generative Chatの主な使用用途を教えてください。
A.
もともと課題として感じていた知見やノウハウの継承、審査業務の効率化に加えて、社内規程や、業務に関連した倫理ガイドラインなどをSmart Generative Chatに読み込ませて回答させるなど、研究所の広範な業務で活用を探っています。
Q.
Smart Generative Chat導入の決め手となったポイントを教えてください。
A.
Smart Generative Chat導入以前に試した他社のSaaS型の生成AIサービスでは、自社で構築したMicrosoft AzureのRAGの方が高精度という検証結果になりました。Smart Generative Chatは自社で構築したRAGと同様の条件で構築できるため選びました。特にチャンク分割の細かい設定がUIで簡単にできる点が魅力でした。
Q.
Smart Generative Chatの優れていると感じる部分はどこですか。
A.
アシスタントAPIやシナリオ機能など機能のバリエーションが豊富で、新機能が逐次追加される点です。またコスト面も、ユーザー単位ではなく利用した分に応じた課金のため納得感があります。
Q.
Smart Generative Chatの全社的な展開にあたり考慮したことや事前・事後に取り組まれたことがあれば教えてください
A.
各部門から1~2名ずつプロジェクトメンバーとして参画してもらい、教育を行って各部門で質問などに対応できる体制を整え、さらに全体に向けた研修も実施しました。研修参加者に対するアンケート結果では「使えそう」「少し使えそう」が9割以上となり、情報の検索や整理、資料作成、データ解析・可視化、多言語対応・翻訳、アイデア発想などにつなげられるのではとの回答をもらっています。
Q.
ご利用者さま(ユーザーさま)からはどのような声があがっていますか
A.
RAGの精度の高さが魅力なようです。業務としては論文の整理や研究所内のアイデア発表会に向けたアイデア出しなど、さまざまな場面で採用を検討しているという声が上がっています。
効果
まだ活用していないデータも活かして研究業務の簡略化を図り、よりクリエイティブな時間を捻出したい
Q.
Smart Generative Chatの導入で感じている効果を教えてください
A.
RAGの回答精度が高くなったと感じます。業務への本格的な活用はこれからになりますので具体的な効果はこれから出てくると思います。
Q.
全社的な展開ののちに見えた課題や現在も抱えている課題があれば教えてください。
A.
生成AIを含めた新たな技術をどう生かせるかがイメージできるよう、会社全体でITリテラシーの向上やデジタル人材育成の取り組みを今後強化する必要があると考えています。
Q.
貴社の生成AIに関する今後の取り組みについて、計画があれば教えてください。また、その将来に向けて、システムサポートにどのようなことを期待しますか
A.
世間では生成AIの利用を意識せずとも生成AIが使われるという状況になりつつあると考えます。当研究所でもその流れにのり、まだ活用していないデータも活かして研究業務の簡略化を図り、よりクリエイティブな時間を捻出できるようにしたいと考えます。そのためには今後もSGCの更なる発展を期待しています。